HTCスマートフォンにAndroid 7.0が提供開始機能をピックアップ ― HTCデバイスでの変更点は

2017/2/192017/2/20

HTC速報Devでもお伝えしているとおり、US Unlocked版のHTC 10にAndroid 7.0が配信されました。他地域のファームウェアに「PERFUME#UHL_JAPAN」のデバイス情報が追加されるようになったため、HTV32にも容易に導入することが可能になりました。本記事ではUS Unlocked版と台湾版のHTC 10を用いて、変更点等をピックアップしてご紹介いたします。

ソフトウェア番号：2.28.617.8及び2.41.709.3

各種インターフェイスの変化

通知シェード、クイック設定

まず大きく変化を感じることができるのは、通知領域。通知シェードは隙間なく敷き詰められ、以前よりも情報量が多くなりました。また、通知シェードの上部にはクイック設定バーが表示されるようになり、クイック設定パネルを引っ張り出すことなくWi-FiやBluetoothなどへアクセスできるようになりました。

これらは純正のAndroidとほぼ同様の仕様。クイック設定パネルの編集やダイレクト返信といった機能もバッチリ動作します。通知も同一アプリからのものが4つ以上表示されるとグループ化されるようになったので、通知だらけになることも防げそうです。

マルチウィンドウと表示サイズ

Android 7.0 Nougatといえばマルチウィンドウですね。もちろんHTC 10でも利用できる機能です。アプリ利用中にタスクボタンを長押しするか、タスク一覧にあるタスクを画面上部にドラッグすると分割表示に切り替わります。中央の仕切りをドラッグするとマルチウィンドウの比率を変更できますが、これは表示サイズを「小」にしているときのみ可能でした。

表示サイズの変更は、ディスプレイ設定から変更できます。本記事のスクリーンショットは、表示サイズ「小」かつフォントサイズ「大」のものを用いています。ステータスバーのアイコンや、ボタンなどの各要素が小さくなるので少々押しにくくなるかもしれませんが、画面内により多くの情報が表示されます。

ナビゲーションキーのデザイン変更

HTC One A9のような、画面内にナビゲーションキーが表示される機種では、デフォルトのキーのデザインが変更されています。

アップデート前

アップデート後

HTCテーマによるナビゲーションキーデザインの変更には影響ありません。デフォルトデザインのみです。

Android Neko

Androidバージョンを連打するとイースターエッグが表示されます。イースターエッグを長押しすると、ねこあつめが遊べるようになります。通常のAndroidデバイスであればなんてことはない隠し機能ですが、これまでのHTCデバイスはイースターエッグを表示することができない仕様でした。

Cat.

その他便利機能

クイック切り替え、メニューボタン

タスクボタンをダブルタップすることで、直前に利用していたアプリへ切り替えられるようになりました。タスク一覧を表示した時点で直前に利用していたアプリにフォーカスする仕様になっているため、ゆっくり2回押しても機能します。タスクの一括消去も搭載されていますが、これまでと違ってボタンの形があり、見た目に変更があります。

「設定>ディスプレイ、ジェスチャ、ボタン」で「メニューボタン」を有効にすると、必要な場面でフロート表示でメニューボタンが表示されるようになります。これはタスクボタンの長押しがマルチウィンドウに割り当てられている影響かと思われます。

昨今は必要性のなくなってきたメニューボタンですが、一部のアプリでは必要となる機能ですね。フローティングボタンとなっているので、ドラッグすると位置が変更できます。

夜モード

夜モード（Night Mode）が実装されました。既存機種ではブルーライトカットモードなどと呼ばれている機能で、iOSで言うところのNight Shiftです。特定の時間だけ機能するようにスケジュール設定できるほか、日の出と日の入りに連動してオン・オフするようにもできます。夜モード時の色温度も変更可能です。

ネットワーク情報が見られる

これまで一部のHTCデバイスは、ネットワーク情報を確認する機能が搭載されていましたが、Android 7.0となったことでそれらを呼び出せるAPIが実装。Playストアからインストールできる通常のアプリから、ネットワーク情報を確認することができるようになりました。例えば、いま接続中のBandが確認したいだけなら細工なしに気楽に見られます。

パフォーマンス向上

ARTランタイムが更新され、AOTに加えてJITコンパイラを追加。AOTはアイドル時または充電中のみ実行されるようになり、JITは従来のAOTの補完として機能します。これにより、アプリの実行パフォーマンスが向上し、RAMの使用量も削減されています。アプリのインストール・アップデート速度も高速になっており、最適化が不要になった分、システムアップデートも素早くなりました。

また、7.0になったことでVulkan APIにも対応しました。アニメーションの変化も体感速度の向上に貢献していそうですが、実際キビキビと動くようになったと感じています。特に指紋認証の速度はより素早くなったように思います。