2016年度のミッドレンジモデル 大陸版「HTC One X9」を紹介、「HTC One A9」に隠れた1台

2015年度末から2016年度の頭以降に掛けて販売されたHTCのミッドレンジモデル「HTC One X9」を当サイト経由で本体の地域変更の調整を含め購入依頼をされた方がいらっしゃったので開封の様子を紹介させていただきます。

本体の概要

今回入手したモデルは中国大陸版の「HTC One X9」のプロジェクト名「E56ML#DTUL」モデルID「2PS510000」のモデルとなります。

このモデルは台湾で販売された「HTC One X9」とハードウェアはとても近似した物となるため、大陸版を購入したうえで台湾版で利用したいとの事でした。

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中国大陸モデルは最も早く販売さた影響か初期出荷状態が”Android 5.0 Lollipop”の”Sense 7.0”となっていますが、その後販売が開始された台湾モデルは”Android 6.0”の”Sense 7.0GP”が搭載され、よりソフトウェアを煮詰めて出荷されている状況となります。

その後中国大陸モデルへも同等の更新が提供され、現在では台湾版とOS等は近似したものとなっています。

また、現在はカラーリングが”Carbon Grey”,”Opal Silver”の2色から”Topaz Gold”,”Pink”を追加し、現状4色展開となっています。

デュアルSIM対応ではありますが、2Gでのデュアルスタンバイに対応しているのみで、日本国内では実質シングルSIMとしてのみ利用が可能です。

HTC One X9

HTCはHTC One X9を以下のセールスポイントにて紹介しています。

• なめらかな手触りの金属筐体
• 5.5インチの大画面 FHD解像度ディスプレイ
• 3000mAhの大容量バッテリー
• 32GB / 64GBの内臓ストレージ
• プロのような写真効果、光学手振れ補正対応
• RAW撮影対応で柔軟に編集が可能
• HYPER LAPSE撮影など、豊富なビデオ撮影効果
• Dolby Audio対応のシアターサラウンド効果 / HTC BoomSound

_{＞＞HTC One X9 – eShop taiwan}

それでは、HTC One X9の開封を行いましょう。

開封

化粧箱はHTC One A9とほぼ同等、似たようなデザインとなっていました。

この”金爵卡”と呼ばれるカードは、所謂保証やサポートの管理カードとなります。

HTC中国でHTCスマートフォンを購入した場合はおおよそのモデルは同梱されている物です。

その他USBケーブルやACアダプターの同梱があります。

本体外観

本体の外観を確認

HTC One XやHTC J Butterflyと同等のハードキーを備えています。

販売当時HTCはオンスクリーンキーのスマートフォンが多かった為、セールスポイントとしてハードキーの搭載が紹介されています。

ラウンドガラスにより、落下の際に破損が心配ではありますが触り心地が良いです。

上下にスピーカーを備えている事により本体のスピーカーにてステレオ音声再生が可能で、動画視聴の際にとても重宝します。

デュアルトーンLEDフラッシュによりより自然なフラッシュを利用できます。

SIMスロットは左右に配置されており、SDカードスロットはスロット１側に配置されています。

どちらもトレイ式です。

ソフトウェアデザインについて

前述の通り、台湾版は初期状態でAndroid 5.0のSense 7.0を搭載しています。

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大陸版のHTC Senseは国際的に展開されているHTC Senseとは違い、より中国のユーザーの意見に合わせたソフトウェアデザインとなっています。

具体的には中国の金盾により接続が行えないGoogleサービスの除去や、中国のスマートフォンでは良く見受けられるアプリ一覧のドロワーが無かったり、その他中国モデル専売で導入されているタスク管理アプリ等が有ります。

日本で利用する場合はPlayStore等が無い為に中々利用がし辛いスマートフォンですが、その点はアプリケーションを直接インストールする事によって解消できる事が多いようです。

とても独特な内容となっているので、一度触ってみるのも楽しいと思います。

HTC One X9で撮影した写真

メインカメラではSonyのカメラセンサを採用し、1300万画素の光学手振れ補正（OIS）に対応となります。

販売時にカメラをプッシュしていた事もあってか、そこそこの映える写真が撮れるように見えますね。

公式アクセサリー

公式アクセサリーはそこまで多くはないですが、同梱のクリアケース以外にもクリアケースとDotViewケースが融合した”DotView ICEケース”がラインナップされています。

型番は「HC M282」で”藏蓝色”の1色のみです。

本体サイズ

HTC One X9の本体サイズは大きいです。

また、背面がフラットな事により持ちやすさについても好みが解れるように感じますね。

本体性能について

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MediaTek製プロセッサによりAnTuTuのスコアはQualcomm製のものと比べると良く表示されるように感じます。

しかし、MediaTek製スマートフォンはGPUの性能が悪い事が多い為、OSの描写やゲームでの利用にはあまり活用が出来ない場合が多そうです。

SNSやWeb閲覧程度であれば特に問題なく十分活用できるのではないでしょうか。

通信について

このモデル（E56ML#DTUL）についての日本で利用できる通信対応状況は以下の通りです。

技術適合証明を受けたスマートフォンでは御座いませんので、利用の際は自己責任・自己解決でお願い致します。

■ = NTTドコモ

■ = SoftBank (Y!mobile含む)

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ドコモで利用する場合のエリア解説

HTC One X9にてNTTドコモ、NTTドコモ網を利用したMVNO SIM (格安SIM)で利用する場合は以下の事に注意して下さい。

・エリアが狭い

NTTドコモでは主にデータ通信を行うLTEで2100MHz帯（東名阪では1800MHz帯を加える）を利用し、通話では2100MHz帯のみでHTV31を利用することになります。

地方都市レベルであればまだ問題はないですが、ドコモが山間部で整備している800MHzにLTE / 3Gどちらも非対応なために地方の田舎や山間部などでは全く接続できないと言った状態が多く発生することとなります。

X9ではプラチナバンドのさらに上位となる700MHzに対応しているため、NTTドコモでもっとエリア整備が行われれば接続率が良くなる可能性はありますが、700MHzのエリアが整備されるまではまだ夢の話となります。

以下はNTTドコモでサービスを行っている周波数となるのでご参考下さい（赤色はX9で利用できるもの。）

ソフトバンク ・ ワイモバイルで利用する場合のエリア解説

HTC One X9にてソフトバンク・ワイモバイルで利用する場合は以下の事に注意して下さい

・ソフトバンクでは広いエリアで利用が可能

ソフトバンクでは主にデータ通信を行うLTEが2100MHz、1800MHz、900MHz、2600MHzで活用が可能であり、通話は3Gの2100MHz、900MHzと幅広いエリアで利用する事が出来ます。

此方はNTTドコモとは違い、ソフトバンクが山間部をカバーしている900MHzに対応しているため地方の田舎や山奥でも接続が出来る可能性が高いです。

LTEのエリアカバーも充実しており2100MHzはもちろん、旧EMOBILEが整備を行った1800MHzは案外エリアが広く、色々な所で接続することが出来ます。

また、2500MHzとなるAXGPにも対応しており、ハイスピードな通信も実現できます。

こちらも700MHzに対応している事により、ソフトバンクがエリア整備を行ってくれれば更に接続率が上がるスマートフォンとなる可能性がありますが、まだ夢の話。

以下はソフトバンク、ワイモバイルでサービスを行っている周波数です。（赤色はX9で利用できるもの。）

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最後に

今回のHTC One X9は同時期に販売が行われた”HTC One A9”と姉妹モデルに当たります。

X9はA9ほど広く展開される事は在りませんでしたが、鉄筐体のButterflyと言ったイメージで利用すると中々良いかもしれません。

中国大陸版はクリアケースの同梱など、中国市場で生き残りをかけようと色々な工夫を行っていますが、なかなか成果には結びついていないようです。

撤退秒読みと呼ばれ数年経っていますが、規模縮小はあるものの中々中国大陸市場の撤退はしないですね。

今年はどのような展開となるのか楽しみですね。